タイトル:群像 2024年11月号 | ||||
新連載 | ||||
創作 私的応答 自分も他も同じように、私の中を通っていく。一番上の兄は亡くなり、真ん中の兄ちゃんと私は、行方知れずの父ちゃんを街で探し、母ちゃんはいつも後から来る。 | … | 井戸川射子 | P5 | |
往復書簡 | ||||
ふたりのための往復書簡 向坂くじら×紗倉まな ひょんなことで友だちになった「ふたり」の読書会。ひとりの時間から、もうひとつのひとりの時間に向けて手紙を書く。 | … | P15 | ||
ノンフィクション | ||||
四年後に歩く 6号線の残された十三・八キロを徹底した個として歩く。たった一人で世界を認識し直すために地を踏みしめる。歩くこと、見ること、感じること、身体すべてで思考したこと。 | … | 古川日出男 | P32 | |
創作 | ||||
鳥を飼うひと 左肩甲骨の下には小さな子供がいる、女はその密やかな気配とともに、白壁の向こう、隣人と赤ん坊のやりとりに耳をすませる。 | … | 石沢麻依 | P86 | |
月と日 二十歳になるのを前に、祖母のハビさんに遊びにおいでと誘われた。そこでぼくは、実母が残した保険金があることを知る。 | … | 長野まゆみ | P111 | |
小説の死後 ――(にも書かれる散文のために)――「批評」しやすい吉井磨弥、「批評」しにくい青木淳悟」 いま「文学」が書けない町屋良平は、「誰かがやるべき仕事」に取り組むことを決めた。私を私でない誰かとして再構築し、批評に救われたいと思う。 | … | 町屋良平 | P128 | |
中篇一挙 | ||||
アウトライン 「中身の無いただの箱物ですね」スケルトンビルと呼ばれる建物を見て、先生の言葉が蘇る。私はどうしてそれに惹かれているのだろう。 | … | 鳥山まこと | P196 | |
対談 | ||||
その声が誰かの力になる 吉田恵里香×小川公代 百年前の女性たちの姿に、私たちはなぜここまで共鳴するのか。大きな話題を呼んだ『虎に翼』の脚本家と、「ケアの倫理」について書いてきた研究者による対話を特別収録。 | … | P55 | ||
一人になること、寂しさについて 小川洋子×東畑開人 外の世界に問題が山積し、私たちを苛む時代。心の領域と物語が接する場所から、もう一度「自分の内側」を語る言葉を見つける。『耳に棲むもの』刊行記念対談。 | … | P70 | ||
小特集・吉野と文学 対談 | ||||
物語を脱臼させる磁場 ――谷崎の吉野、中上の熊野 いとうせいこう×安藤礼二 物語と非物語を行き来する、谷崎潤一郎「吉野葛」を足がかりに、フィクションのもつこれからの可能性を探る。 | … | P156 | ||
評論 「国栖」、神話と物語の源流を求めて 時空が限定された人間と限定が解除された獣にして神々の世界の対立/相互浸透。谷崎が見つめ求めた現代小説の起源。 | … | 安藤礼二 | P170 | |
能 現代語訳 国栖 皇位継承をめぐる壬申の乱を背景にした「国栖」。『吉野葛』にとっての重要な能の、いとう流現代語訳。 | … | いとうせいこう | P188 | |
『言葉の道具箱』刊行記念小特集 | ||||
インタビュー 日常と哲学を架ける言葉 三木那由他 あなたのため言葉の道具箱を作ろう。組み合わせて、デコって可愛くしたら、お喋りしよう。「言葉」から世界を捉えるためのヒントにあふれるインタビュー。 | … | 聞き手岩川ありさ | P254 | |
書評 綻びと向き合う勇気、そのための道具 綻びから目をそらさず、普遍的な課題を見出す。研究と人生をつなぐ書としての読み。 | … | 川添愛 | P265 | |
本の名刺 お気に入りの哲学を詰め込んで | … | 三木那由他 | P268 | |
本の名刺 | ||||
本の名刺 | … | 田中みゆき | P272 | |
本の名刺 | … | 戸谷洋志 | P272 | |
随筆 | ||||
映像の前で | … | 島口大樹 | P154 | |
私が映画を見るということ | … | 砂連尾理 | P251 | |
私たちの関係は仮設的でいつも途上 | … | 富永京子 | P311 | |
坊っちゃんの下女になって後悔してる? | … | 西見奈子 | P386 | |
今日の献立の哲学 | … | 松葉類 | P454 | |
連載 | ||||
Wet Affairs Leaking 第11回 | … | 阿部和重 | P278 | |
鉄の胡蝶は記憶を夢は歳月は彫るか 第75回 | … | 保坂和志 | P283 | |
せんそうって 永井玲衣×八木咲 第 2回 | … | 永井玲衣 八木咲 | P314 | |
わたしたちの世界の数理 第 3回 | … | 全卓樹 | P330 | |
リアルなインターネット 第 2回 | … | 竹田ダニエル | P338 | |
計画する先祖たちの神話 第 3回 | … | 長﨑健吾 | P346 | |
小説を探しにいく 第 5回 | … | 小川哲 | P366 | |
習い事だけしていたい 第 5回 | … | 酒井順子 | P371 | |
ストーリーワイズ 第 5回 | … | 立川小春志 | P376 | |
西高東低マンション 第 6回 | … | 武塙麻衣子 | P380 | |
不浄流しの少し前 第 8回 | … | 鈴木涼美 | P388 | |
第ゼロ次世界大戦 第 9回 | … | 鹿島茂 | P392 | |
誰もわかってくれない――なぜ書くのか 第 9回 | … | 武田砂鉄 | P405 | |
デビュー前の日記たち 第 9回 | … | 宮内悠介 | P410 | |
天皇機関説タイフーン 第10回 | … | 平山周吉 | P421 | |
日吉アカデミア一九七六 第11回 | … | 原武史 | P436 | |
「宗教の本質」とは? 第11回 | … | 釈徹宗 若松英輔 | P449 | |
セキュリティの共和国ーー戦略文化とアメリカ文学 第14回 | … | 新田啓子 | P456 | |
星になっても 第15回 | … | 岩内章太郎 | P468 | |
ゲは言語学のゲ 第16回 | … | 吉岡乾 | P476 | |
海をこえて 第14回 | … | 松村圭一郎 | P485 | |
星沙たち 第15回 | … | 木下龍也 | P516 | |
群像短歌部 第15回 | … | 木下龍也 | P493 | |
文化の脱走兵 第24回 | … | 奈倉有里 | P503 | |
現代短歌ノート二冊目 第49回 | … | 穂村弘 | P513 | |
日日是(にちにちこれ)目分量 第51回 | … | くどうれいん | P520 | |
星占い的思考 第56回 | … | 石井ゆかり | P510 | |
〈世界史〉の哲学 第160回 | … | 大澤真幸 | P524 | |
書評 | ||||
『神々の闘争 折口信夫論』安藤礼二 | … | 石橋直樹 | P538 | |
『撮るあなたを撮るわたしを』大山顕 | … | 稲田豊史 | P540 | |
『多頭獣の話』上田岳弘 | … | 大澤信亮 | P542 | |
『半島へ』稲葉真弓 | … | 木村紅美 | P544 | |
『タブー・トラック』羽田圭介 | … | 砂川文次 | P546 | |
『越境』砂川文次 | … | 高原到 | P548 | |
『私の小説』町屋良平 | … | 宮澤隆義 | P550 | |
『メタバースの哲学』戸谷洋志 | … | 山野弘樹 | P552 | |
『非美学 ジル・ドゥルーズの言葉と物』福尾匠 | … | 丹生谷貴志 | P554 | |
第46回野間文芸新人賞候補作発表 | … | P558 | ||
第68回群像新人文学賞応募規定 | … | |||
執筆者一覧 | … | P562 |
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