タイトル:群像 2024年7月号 | ||||
創作・最終回 | ||||
帰れない探偵 帰れない街の探偵 十年と少し前に離れたこの街。何が変わって、何が変わらないのか。揺れ動く世界の中で。まったく新しい「探偵小説」、完結。 | … | 柴崎友香 | P5 | |
批評総特集 「論」の遠近法2024 | ||||
批評 ケアの現在地――『虎に翼』から『エゴイスト』まで 書いているときは、極力スライムであろうとした――。〝ケア〟を行き渡らせようとする文学作品、映画、ドラマの読み解きを行ってきた著者によるケアの現在地点。 | … | 小川公代 | P26 | |
批評 文学ノート・大江健三郎⑨ Ⅲ神話・歴史・伝承――『万延元年のフットボール』『同時代ゲーム』 リリーディングは終わらない。最終回では「文学の狂気」の臨界点に立つ『同時代ゲーム』に迫る。 | … | 工藤庸子 | P43 | |
批評 議会戦術論――安倍晋三の答弁を論ず 安倍晋三元首相の論敵への「いじり」。それは議場にお笑い的コミュニケーションを持ち込むという「戦術」であった。「ひとりの活動家」として戦術論を語り、現代日本の政治を問い直す。 | … | 小峰ひずみ | P122 | |
批評 せんそうを知っているわたしたち 知っているということは、関係しているということだ――。戦争の時代と言われるいま、わたしたちは何からはじめればいいのだろう。 | … | 永井玲衣 | P171 | |
批評 計画する先祖たちの神話 自身の死後を見越し、未来の子孫たちの幸福を講ずるのに必要なのは《計画》の理念だった。近代の思想家としての柳田國男の軌跡をたどり直す。 | … | 長﨑健吾 | P179 | |
批評 量子化する〈戦後〉の認識――東アジアから考える 惰性的に使われてしまう「戦後」という言葉。硬直し貧困化した歴史認識を再起させるために、いま必要なこと。 | … | 福嶋亮大 | P191 | |
批評 批評と倫理 批評とは何か。論じる「私」はその時どのような立ち位置にあるのか。 | … | 水上文 | P200 | |
批評 「夫」になれない男たち――『君たちはどう生きるか』『街とその不確かな壁』そして『【推しの子】』 「父の不在」。昨今のフィクションを貫く潮流が意味するものとは? 映画から小説、アニメまで、日本を席巻したヒット作から考察する。 | … | 三宅香帆 | P206 | |
批評 未完の晩年様式、未決の「アジア的想像力」 新たに文芸文庫化される中上健次『異族』をめぐって。中上の「晩年様式(レイト・スタイル)」の可能性がつなげる回路とはなにか。 | … | 渡邊英理 | P215 | |
article 編集後記、あるいは未完の物語 日本のジェンダーに関する議論で頻繁に使われる言葉を冠した雑誌、『IWAKAN』。昨年末の活動停止までに刊行された7冊は、どのような思いから編集され積み重なってきたのか。 | … | ユリ・アボ | P225 | |
新連載 | ||||
小説を探しにいく この世の中にはさまざまな「小説法」がある。著者にも、読者にも。 | … | 小川哲 | P234 | |
習い事だけしていたい 私たちは老いも若きも習うことに忙しい。大人になってから「習い事」に魅せられたエッセイストが分け入る手習いの森。 | … | 酒井順子 | P239 | |
ストーリーワイズ 第一回 お茶で学ぶ以心伝心 人間としての生き様を深め、芸人として身を立てる。落語家修行の日々を綴る連載、幕開き。 | … | 立川小春志 | P244 | |
New Manual・最終回 | ||||
ディスコネクテッド 画面越しに彼が掲げるのはおじいちゃんからもらったという緑色のミリタリー風コートで、私は彼の洋服の整理を手伝っている。遠距離恋愛がもうじき終わる。 | … | 金原ひとみ | P252 | |
レポ漫画 | ||||
100分de名言を求めて 〔7〕 高度経済成長期に消えゆく人々の生活を書き留めようとした民俗学者がいた。今月の「100分de名著」は、宮本常一『忘れられた日本人』。 | … | 増村十七 | P274 | |
随筆 | ||||
祖父の剛速球 | … | 天埜裕文 | P232 | |
ロシア絵画のなかのコップ | … | 井奥陽子 | P250 | |
世界の日常を旅する | … | ERIKO | P278 | |
産まれるまでは私の身体 | … | 兼桝綾 | P338 | |
赤い道で会いましょう | … | きくちゆみこ | P356 | |
金髪になろうよ | … | 真空ジェシカ・ガク | P414 | |
百年の遠近法 | … | 杉本新 | P446 | |
人間を調査する科学 | … | 中尾麻伊香 | P488 | |
Beef or Fish? | … | 橋田和明 | P538 | |
パレスチナ、文学からの問いかけ――それはわれわれの目の前で起きている | … | 山本薫 | P588 | |
追悼 唐十郎 | ||||
追悼 唐十郎 我が内なる唐十郎 | … | 島田雅彦 | P262 | |
追悼 ポール・オースター | ||||
追悼 ポール・オースター 愛すべき作品、愛すべき人間 | … | 小野正嗣 | P267 | |
最終回 | ||||
空海 第15回 あらゆるものは「空」から生まれ、あらゆるものは「空」へと還る。空海の芸術表現を完結させたものの正体。 | … | 安藤礼二 | P282 | |
無形 第13回 思い出は、四方どこからでも入れる建物だ、結局全て、何も取り返しのつくことなどなく、時は過ぎていきっ放しで。変わりにくいものを頼りにして、変わりゆく日を続けていく。 | … | 井戸川射子 | P329 | |
連載 | ||||
Wet Affairs Leaking 第 7回 | … | 阿部和重 | P340 | |
B 第 8回 | … | 松浦寿輝 | P348 | |
鉄の胡蝶は記憶を歳月を夢は彫るか 第71回 | … | 保坂和志 | P358 | |
西高東低マンション 第 2回 | … | 武塙麻衣子 | P392 | |
不浄流しの少し前 第 4回 | … | 鈴木涼美 | P396 | |
第ゼロ次世界大戦 第 5回 | … | 鹿島茂 | P400 | |
誰もわかってくれない――なぜ書くのか 第 5回 | … | 武田砂鉄 | P416 | |
デビュー前の日記たち 第 5回 | … | 宮内悠介 | P420 | |
天皇機関説タイフーン 第 6回 | … | 平山周吉 | P450 | |
日吉アカデミア一九七六 第 7回 | … | 原武史 | P465 | |
「宗教の本質」とは? 第 7回 | … | 釈徹宗 若松英輔 | P483 | |
セキュリティの共和国ーー戦略文化とアメリカ文学 第10回 | … | 新田啓子 | P501 | |
ハザマの思考 第10回 | … | 丸山俊一 | P490 | |
星になっても 第11回 | … | 岩内章太郎 | P512 | |
ゲは言語学のゲ 第12回 | … | 吉岡乾 | P530 | |
養生する言葉 第12回 | … | 岩川ありさ | P519 | |
言葉と物 第 9回 | … | 福尾匠 | P550 | |
僕と「先生」 第 5回 | … | 長瀬海 | P430 | |
群像短歌部 第12回 | … | 木下龍也 | P540 | |
星沙たち、 第13回 | … | 青葉市子 | P562 | |
文化の脱走兵 第20回 | … | 奈倉有里 | P566 | |
言葉の展望台 第35回 | … | 三木那由他 | P572 | |
世界と私のA to Z 第27回 | … | 竹田ダニエル | P579 | |
現代短歌ノート二冊目 第45回 | … | 穂村弘 | P593 | |
日日是(にちにちこれ)目分量 第47回 | … | くどうれいん | P596 | |
星占い的思考 第52回 | … | 石井ゆかり | P590 | |
〈世界史〉の哲学 第157回 | … | 大澤真幸 | P610 | |
文一の本棚 第12回 | … | 青柳菜摘 | P600 | |
書評 | ||||
千葉雅也『センスの哲学』 | … | 沢山遼 | P604 | |
百瀬 文『なめらかな人』 | … | 武田砂鉄 | P606 | |
町屋良平『生きる演技』 | … | 長瀬海 | P608 | |
第68回群像新人文学賞応募規定 | … | |||
執筆者一覧 | … | P642 |
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