タイトル:群像 2023年10月号 | ||||
新連載・連作 | ||||
骨壺のカルテット 院長先生は父の骨壺から四つの骨片を取り出すと、飴の空き缶の中に入れた。「これがお父さまのお声です」―。VRアニメーション『耳に棲むもの』から生まれた、もうひとつの物語。 | … | 小川洋子 | P6 | |
本誌初登場・一挙掲載 | ||||
鬼怒楯岩大吊橋ツキヌの汲めども尽きぬ随筆という題名の小説 鬼怒楯岩大吊橋ツキヌが、面構えのない猫のペットシッターを勤めることになったのには複雑な事情がある―。本誌初登場。昨年作家デビュー二〇周年を迎えた西尾維新が届ける令和の「猫」小説。 | … | 西尾維新 | P15 | |
創作 | ||||
琥珀の家の掌 従姉妹から届いた個展の案内状には、琥珀に包まれた叔母の掌が蹲っていた。忘れていたひと夏の記憶が鮮やかによみがえる。 | … | 石沢麻依 | P125 | |
風雨 雨が降っていた。風が音を増した。予報では逃げ切れるはずだった。船もバスも動かない。教師たちは、生徒たちは、彼と向井は、その目に何をうつしたか。 | … | 井戸川射子 | P142 | |
宇宙塵 父から娘への思いは、誰知らず降り積もる。宇宙からの塵がそうであるように。 | … | 小野正嗣 | P90 | |
花束の夜 花束は見た目よりも重たい。水本にとってはこれが初めて手に持つ「退職の花束」だった。 | … | 高瀬準子 | P159 | |
新連載 | ||||
いま、球場にいます WBC、NPBから韓国野球……大の野球ファンである著者が不定期に伝えていく、野球場からの報告。 | … | 高山羽根子 | P228 | |
ハザマの思考 「メイン」と「サブ」の「ハザマ」に分け入った先に見えてくるもの。教養番組のテレビプロデューサーが思考するサブカルチャー精神とは。 | … | 丸山俊一 | P220 | |
インタビュー | ||||
『恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ』刊行記念インタビュー 物語るために遠ざかること。時間、記憶、ディスタンス。 川上弘美 単純な因果関係ではできていない世界を、小説全体であらわすために。近接を重ねて遠接を描く、川上文学の魅力に迫る。 | … | 聞き手鴻巣友季子 | P182 | |
批評 | ||||
空海〔12〕 空海は王権の在り方を根底から変えてしまった。新たな王は、現実の政治的な王ではなく超現実の宗教的な王とならなければならない。 | … | 安藤礼二 | P248 | |
小川洋子の作品におけるエモーションの記号化とその情動と感情作用の可能性 小川洋子の小説は、なぜ世界の読者の感情に訴えかけるのか。感情科学と文学研究の両面から小説の謎にアプローチする論考。 | … | エレナ・ヤヌリス 多和田葉子訳 | P195 | |
連作 | ||||
帰れない探偵 嵐の中、嵐のあと 四十年前のある事件。資料のなかに「祖母に似た女性の写真」を見つける… ひとは過去とどんな関係をもつことができるのか。好評連作最新作。 | … | 柴崎友香 | P234 | |
New Manual | ||||
デニムハンター 「人が穴に入るんじゃない。穴が人を吸い込むんだ」。保安官のブリットは、廃坑で消えたデニムハンターを追う。 | … | 舞城王太郎 | P286 | |
本の名刺 | ||||
本の名刺 | … | 長島有里枝 | P274 | |
最終回 | ||||
「くぐり抜け」の哲学 第13回 くらげという他者から始まり、「弱さ」や「取り残されていく人々」をくぐり抜けて、たどり着いた先にあるもの。 | … | 稲垣諭 | P278 | |
連載 | ||||
口訳 太平記 ラブ&ピース 外道ジョンレノンを根絶せよ 第 2回 | … | 町田康 | P336 | |
無形 第 4回 | … | 井戸川射子 | P357 | |
タブー・トラック 第 8回 | … | 羽田圭介 | P366 | |
多頭獣の話 第13回 | … | 上田岳弘 | P388 | |
鉄の胡蝶は記憶は歳月は夢は彫るか 第62回 | … | 保坂和志 | P405 | |
二月のつぎに七月が 第51回 | … | 堀江敏幸 | P430 | |
セキュリティの共和国ーー戦略文化とアメリカ文学 第 2回 | … | 新田啓子 | P444 | |
星になっても 第 2回 | … | 岩内章太郎 | P457 | |
ゲは言語学のゲ 第 3回 | … | 吉岡乾 | P464 | |
養生する言葉 第 4回 | … | 岩川ありさ | P472 | |
僕と「先生 第 2回 | … | 長瀬海 | P482 | |
メタバース現象考 ここではないどこかへ 第 4回 | … | 戸谷洋志 | P494 | |
言葉と物 第 4回 | … | 福尾匠 | P504 | |
群像短歌部 第 4回 | … | 木下龍也 | P512 | |
チャンドラー講義 第 5回 | … | 諏訪部浩一 | P523 | |
星沙たち、 第 5回 | … | 青葉市子 | P536 | |
レディ・ムラサキのティーパーティー――姉妹訳 ウェイリー源氏物語 第11回 | … | 毬矢まりえ 森山恵 | P544 | |
野良の暦 第12回 | … | 鎌田裕樹 | P564 | |
文化の脱走兵 第12回 | … | 奈倉有里 | P568 | |
庭の話 第15回 | … | 宇野常寛 | P574 | |
世界の適切な保存 第18回 | … | 永井玲衣 | P590 | |
なめらかな人 第19回 | … | 百瀬文 | P595 | |
磯崎新(シン・イソザキ)論 第22回 | … | 田中純 | P601 | |
地図とその分身たち 第23回 | … | 東辻賢治郎 | P619 | |
言葉の展望台 第28回 | … | 三木那由他 | P626 | |
世界と私のA to Z 第20回 | … | 竹田ダニエル | P631 | |
こんな日もある 競馬徒然草 第32回 | … | 古井由吉 | P640 | |
現代短歌ノート二冊目 第36回 | … | 穂村弘 | P647 | |
日日是(にちにちこれ)目分量 第38回 | … | くどうれいん | P650 | |
星占い的思考 第43回 | … | 石井ゆかり | P644 | |
所有について 第26回 | … | 鷲田清一 | P656 | |
文芸文庫の風景 第34回 | … | 川勝徳重 | ||
文一の本棚 第 4回 | … | 松永K三蔵 | P654 | |
随筆 | ||||
「故郷」から遠く離れて | … | 王寺賢太 | P179 | |
ChatGPT狂想曲 | … | 全卓樹 | P218 | |
時折タイムスリップ | … | たなかみさき | P272 | |
宙に浮いた魂の受け皿 | … | 筒井淳也 | P334 | |
自然と身体ひとつで | … | 永沢碧衣 | P442 | |
高速道路のバス停で | … | 宮地尚子 | P541 | |
苦痛神話 | … | 村中直人 | P624 | |
たかが毛、されど毛 | … | 屋敷葉 | P670 | |
第67回群像新人文学賞応募規定 | … | |||
執筆者一覧 | … | P674 |
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