タイトル:群像 2023年 9月号 | ||||
発見 | ||||
最も大切な人間の思想/歴史としてのユマニスム 大江健三郎×パスカル・キニャール 今年逝去された大江健三郎さんが、二〇一五年にフランス、エクス・アン・プロヴァンスでおこなっていた小説家との公開対談をはじめて活字化。 | … | 大江健三郎 パスカル・キニャール | P6 | |
戦争特集・戦場の_ライフ | ||||
新連載 セキュリティの共和国--戦略文化とアメリカ文学 われわれの行動を規定している安全保障=securityの概念はどこからきたのか。アメリカ文学に溶け込んだ文化を導きの糸に考察する。 | … | 新田啓子 | P22 | |
エッセイ 父が見た「事務と戦争」 海軍主計官だった実父が遺した資料で辿る、軍隊と事務とのいびつな関係。 | … | 阿部公彦 | P32 | |
エッセイ 日常の延長としての戦争 戦争の危機は、われわれの日常の中に見出せるのではないか。日々の身体の営みを通して歴史を見つめ直す。 | … | 藤原辰史 | P39 | |
エッセイ ネット時代の「戦陣訓」 戦後、農村共同体の崩壊によって、「村八分」的な感性、同調圧力も日本から消滅したのだろうか……そうではなさそうだ。 | … | 保阪正康 | P45 | |
批評 記憶の貯蔵庫としての駅--『アウステルリッツ』とキンダートランスポート 戦争で名前も母語も失ったアウステルリッツは、記憶の「想起」と「切断」を繰り返しながら、暴力の歴史のなか旅を続ける。 | … | 松永美穂 | P52 | |
article 平和な世界ってどんな世界? 核兵器も気候変動も問題はつながっている。世界のアクティビストたちとともに考え、行動してきた大学生がいま思うこと。 | … | 奥野華子 | P60 | |
新連載エッセイ | ||||
星になっても 「父さんが死んだことを書いてもいいかな」。大切な人を亡くしたとき、私たちは何を想うのだろう、祈るのだろう。死と喪失のはじまりに戻る哲学エッセイ。 | … | 岩内章太郎 | P65 | |
創作 | ||||
池の中の 揺れている、本当は少し前から気づいていた。空っぽの電池の、あるかもしれない傷に目を凝らしながら、忘れない日を思い出していく、言葉がため息のようにあふれて止まる。 | … | 井戸川射子 | P146 | |
中篇一挙 | ||||
その音は泡の音 夢と現実のあわいで、浮かんでは消える思いの数々。お笑いサークル夏合宿の、十日間の旅。 | … | 平沢逸 | P74 | |
連作 | ||||
翔ぶ女たち③ 魔女たちのエンパワメント--『テンペスト』から『水星の魔女』まで 現代のアニメ『水星の魔女』が、シェイクスピアの『テンペスト』から受け継がなかったもの。家父長制社会が抑圧し、排除してきた〈魔女〉たちを解き放つ。 | … | 小川公代 | P220 | |
文学ノート・大江健三郎⑥Ⅱ 沸騰的なような一九七〇年代--大江健三郎/蓮實重彦 読み直すことで、現れる二人の「共鳴」。蓮實批評の誕生から、『表層批評宣言』『大江健三郎論』までの軌跡を追う。 | … | 工藤庸子 | P253 | |
批評 | ||||
新しいコギト、あるいは非有機的生 「器官なき身体」とは何なのか。アルトーが人間の生につきつけた「法外」な要求をめぐって、ドゥルーズとともに思考する。 | … | 宇野邦一 | P278 | |
New Manual | ||||
月の光と薔薇の花 | … | 片岡義男 | P290 | |
論点スペシャル | ||||
ドキュメンタリーの実験と挫折と快楽 私は連続ドラマの仕事をしながら、ドキュメンタリーを撮っている。二〇二三年現在進行形の、ドキュメンタリー、メディア、テレビ論。 | … | 佐井大紀 | P154 | |
岡崎京子を今読みなおすこと 岡崎京子作品にたゆたうあてどなさはどこにあるのか--。資本主義リアリズムに覆われた日韓社会の、今日における岡崎京子のアクチュアリティを考える。 | … | 杉本章吾 | P165 | |
押しつけられた暗闇 目が見えないという事実には、何か特別な意味がないといけないのだろうか。言語における視覚中心主義について考える。 | … | 田中みゆき | P173 | |
BTS --救済の文学 曖昧で背反する個を抱えながら、作品、メディア、ファンダムをも作品の一部として付置したアイドル、BTS。SNS時代における、彼らのたくらみのかつてない新しさとは何か。 | … | 鳥羽和久 | P182 | |
300年の「無力」を超えて SRHRという希望 自分のからだを大切にしたい??たったそれだけの願いを実現しにくい日本を変えよう。女性が主体的に避妊できるように。自分のからだを、人生を、あきらめなくてもいいように。 | … | 福田和子 | P196 | |
誇示考 かつては誇示にも作法があった。なぜ人は愚行をSNSで公開してしまうのか。現代社会を動かす「自慢」の政治学を探求する。 | … | 山本圭 | P206 | |
本の名刺 | ||||
本の名刺 石田夏穂/皆川博子/村雲菜月/村田喜代子/夢野寧子 | … | P298 | ||
連載 | ||||
無形 第 3回 | … | 井戸川射子 | P318 | |
B 第 3回 | … | 松浦寿輝 | P327 | |
タブー・トラック 第 7回 | … | 羽田圭介 | P335 | |
多頭獣の話 第12回 | … | 上田岳弘 | P376 | |
鉄の胡蝶は歳月の記憶に夢に彫るか 第61回 | … | 保坂和志 | P394 | |
二月のつぎに七月が 第50回 | … | 堀江敏幸 | P419 | |
ゲは言語学のゲ 第 2回 | … | 吉岡乾 | P432 | |
養生する言葉 第 3回 | … | 岩川ありさ | P439 | |
メタバース現象考 ここではないどこかへ 第 3回 | … | 戸谷洋志 | P456 | |
言葉と物 第 3回 | … | 福尾匠 | P466 | |
海をこえて 第 3回 | … | 松村圭一郎 | P477 | |
群像短歌部 第 3回 | … | 木下龍也 | P484 | |
チャンドラー講義 第 4回 | … | 諏訪部浩一 | P494 | |
星沙たち、 第 4回 | … | 青葉市子 | P508 | |
レディ・ムラサキのティーパーティー――姉妹訳 ウェイリー源氏物語 第10回 | … | 毬矢まりえ 森山恵 | P525 | |
野良の暦 第11回 | … | 鎌田裕樹 | P540 | |
「くぐり抜け」の哲学 第12回 | … | 稲垣諭 | P544 | |
文化の脱走兵 第11回 | … | 奈倉有里 | P556 | |
庭の話 第14回 | … | 宇野常寛 | P561 | |
世界の適切な保存 第17回 | … | 永井玲衣 | P578 | |
なめらかな人 第18回 | … | 百瀬文 | P584 | |
磯崎新(シン・イソザキ)論 第21回 | … | 田中純 | P590 | |
「後(アフター)」の思考 第 6回 | … | 石戸諭 | P514 | |
地図とその分身たち 第22回 | … | 東辻賢治郎 | P607 | |
言葉の展望台 第27回 | … | 三木那由他 | P611 | |
こんな日もある 競馬徒然草 第31回 | … | 古井由吉 | P620 | |
現代短歌ノート二冊目 第35回 | … | 穂村弘 | P627 | |
日日是(にちにちこれ)目分量 第37回 | … | くどうれいん | P630 | |
星占い的思考 第42回 | … | 石井ゆかり | P624 | |
所有について 第25回 | … | 鷲田清一 | P634 | |
国家と批評 第32回 | … | 大澤聡 | P645 | |
〈世界史〉の哲学 第150回 | … | 大澤真幸 | P660 | |
文芸文庫の風景 第33回 | … | 川勝徳重 | ||
文一の本棚 第 3回 | … | 永井みみ | P316 | |
随筆 | ||||
主客の狭間にて | … | 朝比奈秋 | P72 | |
まるで駅北口を歩く人のように | … | 海野農 | P216 | |
バンシーの話 | … | 酒井朋子 | P313 | |
手の記憶 | … | 高柳聡子 | P392 | |
自分の家だったら | … | 鳥山まこと | P454 | |
青のいただき | … | 野々井透 | P576 | |
88歳の友達? | … | 野村由芽 | P618 | |
書評 | ||||
『腹を空かせた勇者ども』金原ひとみ | … | 石原海 | P676 | |
『エレクトリック』千葉雅也 | … | ミヤギフトシ | P678 | |
『水車小屋のネネ』津村記久子 | … | 石川忠司 | P680 | |
第67回群像新人文学賞応募規定 | … | |||
執筆者一覧 | … | P690 |
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