タイトル:群像 2023年 1月号 | ||||
中篇一挙 | ||||
夜のだれかの岸辺 十九の春、私はあたらしい仕事を始めた。毎晩、添い寝してほしい、ついでにごはんもいっしょに食べてほしい、一回三千円あげる――。それが雇い主ソヨミさんの条件だった。 | … | 木村紅美 | P6 | |
創作 | ||||
共に明るい バスにいる全員に向けたような言い方だった。前から三列目に座っていた女が、中央の通路に立って話している。 | … | 井戸川射子 | P172 | |
島と君と犬そして兄 〈僕は舟に乗って逃げる 大きな魚と小さな魚を連れて〉。ゆるやかに波うち、毒針を隠し持つ言葉を丸ごとのみこんで。 | … | 草野理恵子 | P178 | |
カタリナ 頭の奥深いところにできた染みをちらすために、作家の木山は音楽を鼓膜へ流しこむ。 | … | 沼田真佑 | P186 | |
短期集中新連載 | ||||
二つの戦争のはざまで――『同志少女よ、敵を撃て』とウクライナ戦争 戦争の本質にある「憎しみの連鎖」が日本で断ち切られたのはなぜか。ベストセラー小説を導きの糸にして、日本の戦後を問う | … | 高原到 | P136 | |
小特集・山田詠美 | ||||
インタビュー 「小説家」という異形の生き物 山田詠美 「あった」。山田詠美が見つけた光の原点。眠っていた記憶を遡るための、道しるべとなるインタビュー | … | 聞き手石戸諭 | P83 | |
書評 「ふるさと」からの旅路 | … | 清水良典 | P96 | |
書評 愛に生きて行く小説家 | … | 長瀬海 | P100 | |
小特集・多和田葉子 | ||||
インタビュー 歴史の詰まった海、喚起される記憶 多和田葉子 終わるということはあり得ないー話す言葉がふたたび、蛇行して続く旅の物語をほどき、ばらし、そして流転させる。 | … | 聞き手・構成小澤英実 | P104 | |
書評 国境なき船旅、幻の故郷と饒舌な旅人たち | … | 松永美穂 | P118 | |
対談 | ||||
「Z世代」の革命のかたち 斎藤幸平×竹田ダニエル ネットとリアルの狭間で。絶望の時代を破り抜いて生きていく、Z世代の向かう先。 | … | 斎藤幸平 竹田ダニエル | P124 | |
評論 | ||||
怒りについて 感情と情念、「利」の概念を通じて「怒り」について考える。私たちはどのように向き合うことができるのか。 | … | 若松英輔 | P201 | |
野間文芸賞・野間文芸新人賞発表 | ||||
第75回野間文芸賞受賞作 松浦理英子『ヒカリ文集』 | … | P208 | ||
受賞のことば/選評 奥泉 光/佐伯一麦/多和田葉子/町田 康/三浦雅士 | … | P209 | ||
第44回野間文芸新人賞受賞作 町屋良平『ほんのこども』 | … | P212 | ||
受賞のことば/選評 小川洋子/川上弘美/高橋源一郎/長嶋 有/保坂和志 | … | P213 | ||
批評 | ||||
空海 第 9回 最澄と空海、日本文化の方向を決定づけてしまうようなふたりの交友と行く末。 | … | 安藤礼二 | P248 | |
論点 | ||||
「退席する自由」の尊重――哲学対話再考 | … | 戸谷洋志 | P216 | |
ファーレ立川の岡﨑乾二郎作品撤去とパブリックアートの未来 | … | 福永信 | P228 | |
『装幀百花 菊地信義のデザイン』刊行記念エッセイ | ||||
グーテンベルクの夢 | … | 水戸部功 | P236 | |
レビュー | ||||
ゴングなき戦い――『ケイコ 目を澄ませて』讃 | … | 藤井仁子 | P242 | |
コラボ連載 | ||||
SEEDS 現代新書のタネ 第11回 民主主義へと向かう道のりで 中欧知識人たちの「デモクラシーセミナー」 | … | 中井杏奈 | P267 | |
連載 | ||||
多頭獣の話 第 4回 | … | 上田岳弘 | P274 | |
の、すべて 第12回 | … | 古川日出男 | P288 | |
新「古事記」an impossible story 第13回 | … | 村田喜代子 | P306 | |
鉄の胡蝶は記憶を夢は歳月に彫るか 第53回 | … | 保坂和志 | P317 | |
二月のつぎに七月が 第45回 | … | 堀江敏幸 | P341 | |
レディ・ムラサキのティーパーティー――姉妹訳 ウェイリー源氏物語 第 2回 | … | 毬矢まりえ 森山 恵 | P356 | |
歩山録 第 3回 | … | 上出遼平 | P368 | |
野良の暦 第 3回 | … | 鎌田裕樹 | P381 | |
「くぐり抜け」の哲学 第 4回 | … | 稲垣諭 | P384 | |
文化の脱走兵 第 4回 | … | 奈倉有里 | P397 | |
庭の話 第 7回 | … | 宇野常寛 | P402 | |
事務に狂う人々 第 8回 | … | 阿部公彦 | P416 | |
世界の適切な保存 第 9回 | … | 永井玲衣 | P434 | |
なめらかな人 第10回 | … | 百瀬文 | P440 | |
文学のエコロジー 第11回 | … | 山本貴光 | P446 | |
磯崎新(シン・イソザキ)論 第13回 | … | 田中純 | P459 | |
地図とその分身たち 第14回 | … | 東辻賢治郎 | P477 | |
言葉の展望台 第20回 | … | 三木那由他 | P482 | |
こんな日もある 競馬徒然草 第23回 | … | 古井由吉 | P490 | |
現代短歌ノート二冊目 第27回 | … | 穂村弘 | P497 | |
日日是(にちにちこれ)目分量 第29回 | … | くどうれいん | P500 | |
「近過去」としての平成 第34回 | … | 武田砂鉄 | P505 | |
星占い的思考 第34回 | … | 石井ゆかり | P494 | |
所有について 第20回 | … | 鷲田清一 | P510 | |
辺境図書館 第34回 | … | 皆川博子 | P526 | |
国家と批評 第26回 | … | 大澤聡 | P530 | |
連載 | ||||
〈世界史〉の哲学 第145回 | … | 大澤真幸 | P550 | |
文芸文庫の風景 第25回 | … | 浜野令子 | ||
随筆 | ||||
アンチ・ボイス、アンチ・セクシュアル | … | 鮎川ぱて | P272 | |
わけるとか わけないとか | … | 緒方壽人 | P353 | |
ハートを煎じる人 | … | 鈴木涼美 | P431 | |
テクノロジーとミルフィーユ | … | 永田希 | P474 | |
不可視の領分へ | … | 馬込将充 | P524 | |
書評 | ||||
『はぐれんぼう』青山七恵 | … | 蜂飼耳 | P564 | |
『君のクイズ』小川 哲 | … | 高山羽根子 | P566 | |
『デクリネゾン』金原ひとみ | … | 児玉美月 | P568 | |
『風土記博物誌――神、くらし、自然』三浦佑之 | … | 上野誠 | P570 | |
第67回群像新人文学賞応募規定 | … | |||
執筆者一覧 | … | P578 |
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