【創作】 (218枚) | ||||
それは、善なる犠牲か、それとも呪いか――? 森があふれる 「妻が発芽したんだ。治したくない、っていうんだ」――ある日、大量の植物の種を飲んで倒れた、小説家・埜渡(のわたり)の妻、琉生(るい)。日に日に樹木と化していく妻を、作家はつぶさに観察し、物語にしていく……。夫婦とは、小説とは? 木々があふれる部屋の中、気鋭の作家が現代の「個」と社会の本質を抉る問題作! | … | 彩瀬まる | P8 | |
【創作】 (156枚) | ||||
唐突に、過去は訪れ、下村の現在(いま)を彷徨(さまよ)う――沈黙とともに 喪服を着て 日曜の夜だった。秋は深まっていた。群馬で友人の葬儀に出た下村は、東京へ戻らず、気づけば新潟にいた――走行距離十三万キロに達しようという故人トミーの車で、喪服を着て、遺書とともに。北上を続けた先に男を待ち受けていたものとは? 青春の終わりと人生のはじまりが響く、著者飛躍作! | … | 桜井鈴茂 | P77 | |
【創作】 (212枚) | ||||
人生という賭けに乗り続けろ。疑えば、生きることは困難になるから 宝くじ ろくでなしの父親、同じ過ちを犯す元夫、妙に楽天的な後輩……七乙は周囲の人間の間をあてどもなく漂う。愚かさと幸福の力学を問う気鋭の傑作中篇。 | … | 中山咲 | P183 | |
【創作】 (211枚) | ||||
はじめに《球》があった。そして、誰かの、何処かの扉が開く ススト 世界中で頻発する自殺及びテロ行為、通称「トライアル」。その発端となった男は言った。「何をしたって死ねないなんて、この世界には無理がある気がしませんか!」と。最悪が更新を続ける現代、小説を書くことの深層に迫る傑作。 | … | 岸川真 | P121 | |
【創作】 (212枚) | ||||
それは、暗渠から、溢れ出る不可視なる毒 死は冷たいラザーニャ 雑居ビルの一階「UDON」にかかって来た一本の電話。過去が次々とウキタの脳裏に去来する時、身体の深部に眠っていた「関係」は目を醒まし、いまを侵食しはじめる。いったい、誰の、「責任」なのか? 気鋭が日本の現在を可視化する! | … | 川﨑大助 | P259 | |
【短編】 | ||||
透明になれなかった僕たちのために | … | 佐野徹夜 | P250 | |
リコレクション | … | 佐々木譲 | P324 | |
冬毛にうずめる | … | 藤田貴大 | P346 | |
【特別対談】 | ||||
「池澤さん、なぜ人は物語を必要とするんでしょうか?」 池澤夏樹×角田光代「千年の時を超えた「物語る」力」 新作小説の執筆を止めてまで開始された角田光代による新訳『源氏物語』(「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」収録)。その『源氏』の中でも最高傑作とも名高い「若菜」帖を含む『源氏物語 中』を巡る、現代を代表する作家たちと千年前の作家との魂の対話。 | … | 池澤夏樹 X角田光代 | P360 | |
【連載完結】 | ||||
一億三千万人のための「論語」教室 | … | 高橋源一郎 | P370 | |
24時間365日 二〇一八年十月二日~十月八日 | … | 植本一子 | P396 | |
大岡昇平論 『昭和末』をめぐって | … | 湯川豊 | P410 | |
【対談】 | ||||
尾崎世界観×町屋良平 表現者は動きつづける | … | P422 | ||
【エッセイ】 | ||||
極私的平成文学遍歴――ベスト29付 | … | 田村文 | P318 | |
【柳美里『町の形見』刊行記念 特別寄稿】 | ||||
上演は「字」で繰り返される | … | 小松理虔 | P550 | |
【連載小説】 | ||||
あなたが私を竹槍で突き殺す前に 第 3回 | … | 李龍徳 | P430 | |
二千億の果実 第 5回 | … | 宮内勝典 | P458 | |
1830 第 5回 | … | 新堂冬樹 | P476 | |
パパララレレルル 第 7回 | … | 最果タヒ | P496 | |
夢分けの船 第11回 | … | 津原泰水 | P534 | |
灰の劇場 第21回 | … | 恩田陸 | P542 | |
ギケイキ 第24回 | … | 町田康 | P502 | |
【連載】 | ||||
「季評 文態百版」 第4回 二〇一八年九月〜十一月 | … | 山本貴光 | P508 | |
「アトリエ会議」 二〇一八年十一月三十日 | … | 横尾忠則 ×保坂和志 ×磯﨑憲一郎 | P520 | |
【書評】 | ||||
リン・ディン/小澤身和子 訳『アメリカ死にかけ物語』 | … | [評者]磯部涼 | P554 | |
絲山秋子『夢も見ずに眠った。』 | … | [評者]田中和生 | P556 | |
舞城王太郎『私はあなたの瞳の林檎』『されど私の可愛い檸檬』 | … | [評者]鴻池留衣 | P557 | |
辻原登『不意撃ち』 | … | [評者]東山彰良 | P558 | |
ハン・ガン/斎藤真理子 訳『すべての、白いものたちの』 | … | [評者]イ・ラン | P559 | |
陣野俊史『泥海』 | … | [評者]DARTHREIDER | P560 | |
エリザベス・ストラウト/小川高義 訳『何があってもおかしくない』 | … | [評者]槙野さやか | P561 | |
皆川博子『夜のリフレーン』 | … | [評者]本多正一 | P562 | |
第56回文藝賞応募規定 | … | P248 | ||
著者一覧 | … | P565 | ||
定期購読のご案内 | … | P564 |
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